続・クロモリバイクの魅力
こんにちは。
前回に引き続き、今日はクロモリの自転車の魅力、後編です。前編はこちら
現在、世界のあらゆる自転車ロードレースで、出場者のバイクを注意深く見ると、大多数がカーボンバイクであることに気がつきます。今となってはこれは決して不思議なことではなく、彼らをサポートする自転車メーカーも、ライダーの1分1秒のタイムを縮めるため凌ぎを削り、形状面で自由度が高く素材自体が軽量であるカーボン素材を使用し、革新的なフレームを生み出すことに技術力を注いでいるようにも思えます。
最速を求めるレース機材において、まさに現在はカーボン全盛期とも言えるかもしれません。
一方、こういったレース機材から広義での「自転車」へ目を向けるとどうでしょう?
例えば日常の通勤や移動において、わずかな衝撃に対しても注意深く扱わなければいけないカーボンでは使いづらいと思う人もいるでしょう。
週末に少し足を伸ばしてツーリングをしたい時に、アルミでは挙動に遊びがなさすぎて、長距離ライドの疲労をダイレクトに感じてしまうかもしれません。
スポーツバイクを求める人が大勢いる中で、コンマ1秒のタイムを争うわけではない大勢の人がいるのもまた事実。
日常使用に耐えうる丈夫さ、素材本来の持つ適度なしなり、そしてシンプルで美しい形状。
フレーム素材の原点ともいえるクロモリは、カーボンやアルミなどの新しい素材の活用、進化はあっても、今も昔も変わらず多くの方の心をつかんでいます。
「スポーツバイク」と一口に言っても、乗る人の用途によっては最新のマテリアルが必ずしも優れているわけではない。これこそが、FUJIが現在もクロモリバイクをリリースし続ける大きな理由の一つです。
FUJIは今から100年以上も前、今でいう実用車と呼ばれる商品を主に販売し、その歴史を歩み始めました。